八ヶ岳と南風 〜Fly Through The Mountains〜

　幸運にも入部で知り合った新入部員同士4人でブルーグラスのバンドを組める事になり、その1年生バンドで初めての演奏会の際、OBや上級生と交友のあった別の高校に通うバンジョー弾きと出会ました。

　2010年3月、冬の中央アルプスで遭難し亡くなった名バンジョープレイヤー故大森康弘氏（旧姓中野）です。

　以降彼とは10年以上の付き合いが始まると共にブルーグラス・シーンで多大な影響を受け続けました。しかし1981年、家族と共に八ヶ岳に移り住むことでしだいに疎遠になってしまい、また思うようにバンド活動が出来ない事もあり、自身ブルーグラスからも遠ざかることになります。

　2010年の出来事を知り今では形見となった、彼から譲り受けたバンジョーに思いを馳せるうち、ブルーグラスへの思いが再燃し始めます。そんな矢先、吉田コーセイからブルーグラスバンド結成のオファーを受けたのでした。

　いまだバンジョーピッキングは思うにままならず、20年というブランクが途方に暮れるほど多大であったことを痛感する中、プロデューサー吉田と共に山梨ブルーグラスバンドプロジェクトの片棒を担ぎ現在に至っています。

1. T-1200R（Nakano special）旧友故大森氏がまだ中野姓であった頃、勤めていた東海楽器でこれまでのバンジョーイメージを結集して製作した自分スペシャル（本人談）。・・と言いながらも自身がGibsonを購入したいが為に私に払い下げられたもの。
2. Kasuga RB-800（Hearts & Flower）Tokaiを壊してしまい、ライブに間に合わせる為にバンマス吉田さんの店に吊してあった中古を借りしのぎ、そのまま使用せざるを得ない状況の中購入。(^_^;

   ・・が、今では気に入っている。

   クリアトップだったもの、中が見えるのがどうにも恥ずかしく、レギュラートップに換えたが、なぜかバンド内ではあまり評判が良くない。改めて思い返せば、バンジョーは本意で購入していない気がするな〜。

• 「Live!!! Almost!!!」　The Dillards
  　1964年の録音。その6年後高校時代このアルバムを聴きライブ演奏の楽しさを知る。また、以降バンジョー演奏がダグ風に傾倒する。

  ソリッドなブルーグラスというより、フォークソングをブルーグラス楽器編成で演奏しているという感じ。リズム的にはブルーグラスより聞きやすいかも。・・なにせ古い。

• 「UNCLE CHARLIE & HIS DOG TEDDY」　Nitty Gritty Dirt Band
  　カントリーもブルーグラスもロックもと隔たりを感じないアメリカン・ミュージックの名盤。を弾き始めた頃、初めて聞いた当時はエレキやドラム楽器編成にバンジョーやフィドルを加えたサウンドに戦慄しました。「静かに〜！」ってから始まるジョンのインストやCharlieおじさんのお話とクロスしてイントロが入る名曲Mr. Bojanglesは臨場感たっぷりです。